あら久々。
めっきり本読んでないなあと思って随分前に買った2冊を一気読み。
随分前に買ってるので今更これ、とか言わないでくださいね。
あ、ネタばれ注意。
【著作】東野圭吾
【出版】光文社
【表題】カッコウの卵は誰のもの
【内容】帯より抜粋
娘には才能があり、自分には隠し事があった。
彼女の幸せを、願っていた。
親子の愛情に揺さぶりがかけられる。
覚悟を決めた父親は、試練にどう立ち向かうのか。
父と娘は、親子二代続けてのトップスキーヤーになろうとしていた。
娘の所属チームの研究者は、二人の遺伝子パターンを調べさせてほしいと考える。
しかし、了承するわけにはいかない。
父には、どうしても知られたくない秘密があった。
娘が生まれた19年前からの忌まわしい秘密が。
はい、きっともう感想が語られまくっている東野作品です。
帯書いた人の一部語力はともかく(笑)まあ帯通りの内容です。
つまり父と娘は血が繋がっていないのですが、その理由が一般的な養父とは違う理由があったりして。
何て言ったら良いんでしょうね。淡々と、しかし読んでいる気分は無意識に徐々に高潮、最後まで一気読み、ああなるほど。っていう。
何せ帯に書いてあるのですから、内容に関しては驚きはありません。
が、一人のキーマンが出てくるのが遅いものですから、初期の推測はきっとひっくり返るでしょう。ただし想定の範囲内かもしれません。東野作品がこんな簡単に落ちをつけるわけないですからね。
つまるところミステリとしては弱い。
…という評価が多いようですね、最近の東野作品は。
別に難解ミステリを期待して読んでるわけじゃないんで、わたしはすごく好きな内容でしたよ。
難解ミステリで頭を悩ませたいなら帯に難解とでも書いてある本読めば良いんじゃないですかね。
だって帯見たら絶対難解ミステリじゃないなって分かるじゃん(笑
新参者と同じく、そこに至るまでの流れと人物の感情がね。特に緋田の葛藤なんかはすごく丁寧に書かれてると思います。
印象的だったのは表題の言葉を使った鳥越克哉の「カッコウの卵は~」の台詞。
なんかね。最近の「子供が子供を育てる」状態の家庭に一石投じてるような。
ちょっと感想と外れてしまいますが、よく見るんですよ、仕事先の店で子供をペットみたいに扱ってる親を。
そういう親はこの台詞を言えるだろうか、ってふっと思ったのです。
奔放するわけでもなく抑え付けるわけでもなく、自分に対して言えますかね。難しいですね。親になったこと無いんで分からないですけど(笑
…長くなっちゃったなあ。
もう1冊書こうと思ってたんですが、いったん切りましょう。
次は142回直木賞受賞作 廃墟に乞う 佐々木譲 です。
直木賞っていうだけでハードル高いね(笑
