内容はもう帯の通りです。まんまです。
主人公はスリ師。
裕福層を狙ってスリを働く一方、母親に万引きを強要されている子どもに手を差し伸べたり、一見「実は悪い人じゃないよ!」と思わせる主人公です。
文章中には(あまり)彼の名前が出てきません。本名は隠しているので「僕」ですね。
ですが、「僕」は一瞬のスリを楽しんでいる面もあり、やっぱり悪い方面の人。
だけど・・・だけど応援したくなっちゃうんだよね(笑)・・・あ、また人物もえな感想になってた。自重。
まあ、「反社会的な存在に好意を抱く」のは、著者さんだけじゃなくて人間皆そうなんじゃない?と思うよ(笑
なんとなく格好良いと思っちゃうんだよ、きっと。
んで、再会する「絶対悪」の木崎。コイツには好意は抱けない(笑)
粋な悪は好意も持ち合わせるけど、純粋な悪っていうのは恐ろしいもの以外何ものでもない
だけどこの木崎は純粋な悪を愛してるし自分はそうだと理解してる
そんな人間に「僕」の運命は握られちゃうわけです。
失敗すればお前を殺す。逃げたら子どもを殺す。超古典的だけど究極だねっ
その状況下で「僕」は三つの仕事に挑むわけだ。
その結果は・・・ぜひ読んでみてください。
ムゲツ的にはやっぱりな、って感じでした(笑)でもキライじゃないなっ
これ読んで真っ先に思うのは・・・もし自分の選択が誰かによって選ばされていたものだったら、ってね(笑
まあ鳥肌が立つわ、な・・・
その存在に気付いた瞬間、次の選択肢は選べないよね もう死ぬしかなくね?
だってもう自分は自分じゃないんだもの
「僕」はそれに抗いつつも結局選ばされている
予想以上にさらっと読めます。わかり易い。
比喩過ぎない適確な表現とか好きです。映像がぽんぽん頭の中に浮かんでくる。
これ映像化してほしいなー、って思ったけど・・・役者さんによってはコケそうだな(笑
そんな感じでしたっ 以上!

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