コウスケ「謹んで新年のお祝いを申し上げます 」
カズキ「昨年はひとかたならぬご厚情を賜り、誠にありがとうございました」
リコ・アヤ「本年も相変わらず、よろしくお願致します」
ミツキ「皆様のご健康とご多幸を～」
リョータ「お祈り申し上げます！」
レン「まる…」
レン「……納得いかない！どうして僕だけ『まる』？！句読点？！台詞ちょうだいよ、セ・リ・フ！」
アヤ「成績順で新年のお祝い、らしいから…」
カズキ「ああ納得いかないな。オレが一番じゃないなんて」
ミツキ「カズキ君は体育だけ４だったから～」
カズキ「だから、体育は勉強じゃないって何度言ったら…」
コウスケ「まあまあ…。オレも今回ぎりぎりだったからなー。危うくカズキに抜かれるところだったよ。
ちょっと遊び過ぎたかも」
リコ「あたしももう少しで一番になれそうだったのにー。コウスケとカズキさえいなければ…」
コウスケ「おい、怖いこと言うなよ…」
アヤ「わたしはやっぱりリコちゃんには敵わないなあ。双子なのにー」
ミツキ「わたしはいつも通りだった～。でも、もうちょっと頑張らなくっちゃ」
レン「（ずーん）」
リョータ「…レン！落ち込むな、オレだって危なかった！次は頑張ろう！」
レン「うう…リョータ君は音楽という武器があるし…」
リョータ「お、お前だって体育得意だろ！…おっ、５じゃん！すげえ！」
リコ「どれどれ？…あらー、体育以外は２か１…」
リョータ「だ、大丈夫だ！なんとかなる！」
カズキ「あまり無責任なこと言うな。なんとかなるハズないんだから」
リョータ「カズキはもうちょっとオブラートに包めってばぁああ」
レン「（ずーーーん）」
リコ「バカ、さらに追い込んでどうするのよ」
リョータ「えーと、えっと！話変えよう！皆、今年の抱負は？」
カズキ「学年トップを奪う」
コウスケ「え、じゃあ学年トップ死守」
リコ「次はわたしよ！」
レン「（ずーーーーーーーん）」
リョータ「ちょ、わざと？！わざと言ってるのか君達は？！アヤ、アヤは何？」
アヤ「わたしは、お料理をもっと上手に作る！かな」
リコ「十分上手だと思うけど？」
リョータ「うんうん。この前くれたクッキー、すっごい美味しかったよ！」
アヤ「ふふ、ありがと。でも、お菓子ばかりじゃなくて、しっかりとごはんを作りたいというか…」
リョータ「嫁！もうオレの嫁にするしかない！…ぐえ、ちょっとリコお姉様、痛い！足踏んでる！」
リコ「あらー、気のせいよ。ミツキは？何か目標とかある？」
ミツキ「ええとー、たくさん本を読もうと思って」
リコ「いいことだと思うわ。立派な抱負じゃない」
ミツキ「えへへ。もっともっと色々な本を読んで、自分も本を作れたらいいな、って」
カズキ「よし、今度図書館へ連れて行ってやる」
コウスケ「そうだな、図書館なら幅広く揃ってるし、勉強するにもいい。皆で一緒に――」
カズキ「……。」
リョータ「（バカ、コウスケ。空気読めって！）」
コウスケ「（えっ？あ…ああ～、そういう…）」
アヤ「えっ、ええと！リョータ君は？今年の抱負！」
リョータ「きました！聞いて驚くなよー？」
リコ「どーせアヤがどーのこーの、じゃないの？」
リョータ「それは人生の抱負です！今年の抱負、っていうか目標は、ＣＤを作ることー！」
アヤ「ＣＤ！すごい！」
リコ「人生の～くだりは無視するとして、ＣＤ？まあ、たしかにすごいわね」
リョータ「カラオケでもいいけど、自分で演奏もしてみたい！やりたいことたくさんなんだよな～」
コウスケ「何事もやらなきゃ始まらないからな。どんどん試してみるといいぞ」
リョータ「だろ？コウスケ良い事言うわ～。だから、レン！いい加減浮上しろっ！あれだ、オレと一緒にＣＤ作ろうぜ！」
レン「…うう…僕は音楽出来ないし…」
リョータ「歌えるじゃん！カラオケのノリでいいからさっ。特典として、レンとオレのコント収録！」
カズキ「どういうジャンルのＣＤなんだ…？」
コウスケ「ま、細かい事はいいじゃないか。楽しい事が一番だよ」
レン「……ちょっと楽しそう…。いや、結構楽しそう？」
リョータ「だろー？！よし決まり！さっそく打ち合わせだ！」
レン「わかった！僕頑張るよ！！」
リコ「……あーらら。行っちゃった」
ミツキ「レン君、元気出て良かったね～」
カズキ「単細胞バカふたり…」
アヤ「ふふ。……あ。そろそろ初詣に行こうって言ってた時間だよ？」
コウスケ「ああ、そうだっけ。じゃ、行くとしますか」
ミツキ「あの二人はどうするの～？」
リコ「皆がいないのに気付けば思い出すでしょ。置いていきましょう」
カズキ「そうだな。さっさと行くぞ」
アヤ「だ、大丈夫かなあ…？」
コウスケ「平気平気。さ、出発ー！」
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